タイトル
ラーメン
 笠岡という町は、瀬戸内海のほぼ中央に位置しています。一昔前には港町として、歓楽街としてとても栄えており、戦後しばらくしてこの笠岡で独特の中華そばが生まれました。
 金色の脂が浮かんだ親鶏ガラスープ、親鶏の腿肉の醤油煮と手間をかけて仕込んだメンマがのったストレート麺の醤油味中華そば。小さめの切り立ち型丼になみなみとスープが張られています。スープがあふれながらテーブルに置かれた熱々の中華そばは、まずフーフーして丼鉢の淵のスープを直接すすります。スープを減らして扱い易くしておいて持ち上げて一気に食べる。映画館華やかなりし頃、映画と中華そばは同時に楽しむのが庶民の娯楽のあり方でした。
 笠岡の住人に愛され続けてきた中華そば。昔話をすれば必ず思い出の中華そばの話が遠い目で語られるのです。
 最近では海に面している笠岡ならではの瀬戸内の魚介を使ったラーメンも現れてきました。近隣の町や都会からラーメン好きの方も多く訪れるようになりました。今も地ラーメンとして庶民に愛され続けている笠岡中華そば、そして新しい有名店もどんどん増え続けています。今、笠岡には笠岡独特の進化を果たしたラーメンが生まれています。

文/羽原 利彦
(C)「ラーメンのまち笠岡全国展開プロジェクト」推進委員会